映画に感謝を捧ぐ! 「ジョニー・イーガー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマーヴィン・ルロイ監督の
「ジョニー・イーガー」に感謝を捧げようと思います。
ジョニー・イーガー [DVD] - ロバート・テイラー, マーヴィン・ルロイ
タクシー運転手兼極道組織首領「ジョニー・イーガー」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
様々な娯楽&風刺要素が交錯する極道映画であります。
アクション、サスペンス、ホームドラマ、男女のロマンス
男同士の友情劇を絡ませながら
正義を掲げる人間特有の狂気、権力機構と組織犯罪を結ぶ縁
極道の世界に生きる人間の魅力&哀愁を写し出す
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に娯楽的サービス、社会風刺的警鐘、文学的メッセージを
共存させる試みと
人心に潜む善と悪のせめぎ合いを極道映画的に
表現する試みの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(罪深き男たちの純愛&友情と運命の持つ引力を
静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「風刺+純情派極道映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
極道の世界に魅入られた男女の思い
愛故に悪の領域へと堕ちていく人間の悲哀
組織犯罪の恐怖を
娯楽的サービス精神を失うことなく描いていくことによって
後年の極道映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。