映画に感謝を捧ぐ! 「不死の怪物」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ブラーム監督の「不死の怪物」に
感謝を捧げようと思います。
ジェシー・ダグラス・ケルーシュの同名小説を
もとにして作られた本作は
現実と神秘を効率的に両立させることに
挑んだ怪奇映画であります。
館系サスペンスとモンスター系ホラーの技法&特性を
融合させることによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形が
娯楽的見せ場を押さえつつ
軽快且つ妖しげに進行する光景は
私に科学捜査と怪奇恐怖を結ぶ絆と
見世物的残酷描写を抑制したモンスター映画生成術の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(超自然的要素を用いつつも
一定の論理性を保つよう配慮された
真相→決着となっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級犯罪捜査系モンスター映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
科学と神秘、見世物性と文学性
恐怖と哀愁を独特のバランスで共存させることによって
後年のサスペンス&ホラーに対する
「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。