映画に感謝を捧ぐ! 「行き止まりの世界に生まれて」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はビン・リュー監督・出演の
「行き止まりの世界に生まれて」に感謝を捧げようと思います。
行き止まりの世界に生まれて [DVD] - キアー・ジョンソン, ザック・マリガン, ビン・リュー
B・リュー監督の彼を取り巻く人々について録した本作は
歴史を体現する記録映像であります。
B・リュー監督と彼の家族+仲間達の語りと
ホームビデオ的素朴さに溢れる映像を通じて
アメリカの光と闇を写し出していく光景は
私に「スポーツ」と人生を結ぶ絆、家族形成の過程
「人種のるつぼ」アメリカならではの
スケール感&複雑さに彩られた日常風景を世に示す試みと
創作と人生の関係、撮影機材の軽量化が世界に与えた恩恵の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(クールな語り口の中に未来への希望を感じさせる
エンドロールとなっている点も見逃せません。)
まさに「アメリカ庶民史&日常系記録映像入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
衰退していく世界&時代の変化が招く軋轢に
心を蝕まれながらも大切な人々&日常を守り抜き
未来を切り開こうとする人々の姿を
軽快且つ生真面目に写し出していく事によって
監督自身の心を癒す旅と
荒廃していく社会への警鐘を両立させることに挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。