映画に感謝を捧ぐ! 「狂熱の愛」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はペエール・デ・スッゾーニ監督の
「狂熱の愛」に感謝を捧げようと思います。
狂熱の愛 [DVD] - ローラ・ハミサルテイン, ペエール・デ・スッゾーニ, ペエール・デ・スッゾーニ, バーセレミー・グロスマン, カルロス・ベドラン, ローラ・ハミサルテイン, バーセレミー・グロスマン, アナ・スターン, ベンジャミン・ガイテット, ルシアン・ジャン-バプティスト, ステファン・コーロン
看護師「サラ」と彼女を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
軽快にして迷宮的な愛憎劇であります。
幻惑感、細切れ感、陰鬱感に満ち溢れた
ストーリー&演出と
変幻自在的なヒロイン造形の融合によって
発生する科学反応は
私に「精神の積載過多に陥った人間の悲劇を
映画的に表現する。」
「不安定な心理状態を映像的に表現する」試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ヒロインの「悲劇的な末路」を暗示しつつ
文学的に結論を曖昧化した
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「心理迷宮系陰性愛憎劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
複雑すぎる女と様々な形で彼女に魅了された男たちの日々を
時間の流れを無視して出来事を繋いでいくかのような
作劇法&映像技を駆使して写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。