映画に感謝を捧ぐ! 「北西騎兵連隊」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はレスリー・セランダー監督の
「北西騎兵連隊」に感謝を捧げようと思います。
カナダで北西騎兵連隊の一員となった
アメリカ人兄弟と彼らを取り巻く人々の運命を描いた本作は
軽快+緩やかにして変化球的な西部劇であります。
「先住民と白人の友好関係を守るための戦い」という発想
銃撃戦を抑制し、奇襲攻撃&肉弾戦に重きを置いたアクション・シーン造形
戦争映画+極道映画的人間模様、「北西騎兵連隊」礼賛精神が融合した
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「アメリカ西部劇的勧善懲悪要素を保ちつつ
白人至上主義臭を緩和する」
「トラブルを起こしやすい身内に翻弄される男の悲劇を
西部劇的に描く」試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(武力解決よりも法的解決を選択する「決着の付け方」によって
穏やかな爽快感を放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級テロ対策系西部劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
アメリカ西部劇的サービス精神を保ちつつ
正義の先住民&悪の白人を登場させ
戦争を煽る一派と防ごうする一派の対決という
方向へと向かうことによって
後年のテロ対策映画に対する道しるべの一つとなった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。