映画に感謝を捧ぐ! 「北西騎兵連隊」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はレスリー・セランダー監督の

 「北西騎兵連隊」に感謝を捧げようと思います。

北西騎兵連隊 [DVD] - ジェームズ・クレイグ
北西騎兵連隊 [DVD] - ジェームズ・クレイグ

 カナダで北西騎兵連隊の一員となった

 アメリカ人兄弟と彼らを取り巻く人々の運命を描いた本作は

 軽快+緩やかにして変化球的な西部劇であります。

 「先住民と白人の友好関係を守るための戦い」という発想

 銃撃戦を抑制し、奇襲攻撃&肉弾戦に重きを置いたアクション・シーン造形

 戦争映画+極道映画的人間模様、「北西騎兵連隊」礼賛精神が融合した

 

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「アメリカ西部劇的勧善懲悪要素を保ちつつ

 白人至上主義臭を緩和する」

 「トラブルを起こしやすい身内に翻弄される男の悲劇を

 西部劇的に描く」試みの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (武力解決よりも法的解決を選択する「決着の付け方」によって

 穏やかな爽快感を放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「軽量級テロ対策系西部劇」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 アメリカ西部劇的サービス精神を保ちつつ

 正義の先住民&悪の白人を登場させ

 戦争を煽る一派と防ごうする一派の対決という

 方向へと向かうことによって

 後年のテロ対策映画に対する道しるべの一つとなった本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。