映画に感謝を捧ぐ! 「殺し屋(2018年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマイケル・ケイトン・ジョーンズ監督の
「殺し屋(2018年版)」に感謝を捧げようと思います。
殺し屋 [DVD] - ロン・パールマン, マイケル・ケイトン・ジョーンズ, ジェイ・ザレススキー, ジョシュ・クルック, アダム・フォーク, ジョセフ・メンシュ, ロン・パールマン, ファムケ・ヤンセン, リチャード・ドレイファス, ピーター・ファシネリ, ジャクリーン・ビセット
殺し屋「アッシャー」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
暴力性と陰鬱性が交錯する殺し屋映画であります。
体内に致命的な弱点を抱えながらも
クールに生きようとする殺し屋と
心身を病んだ母との関係に苦悩する女性の生き様を
アクション映画的戦闘描写を絡めつつ淡々と写し出していく
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、凶暴性と哀愁が独特のバランスで並び立つ現象と
西部劇文化と近代文化、極道風味と家族劇風味が
絡み合った作品世界の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(万事解決のハッピー・エンドと見せかけて
殺戮に染まりきった人間に「真の安息」は訪れないという
メッセージを放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性文学型殺し屋映画」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
渋味に満ち溢れた物語&映像+俳優&女優陣と
犯罪&抗争を題材としつつ「警察」を登場させない大胆さによって
他の殺し屋映画とは一味違う苦味、狂気、悲哀を放つ存在となった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。