映画に感謝を捧ぐ! 「妖怪巨大女」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はネイサン・ハーツ監督の「妖怪巨大女」に
感謝を捧げようと思います。
妖怪巨大女 [DVD] - アリソン・ヘイズ, ウィリアム・ハドソン, イヴェット・ヴィッカーズ, ロイ・ゴードン, ネイザン・ハーツ
謎の飛行物体&巨人と遭遇した女
「ナンシー・アーチャー」と彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は
「キング・コング」の流れを汲む発想に
様々な大衆娯楽要素を注ぎ込むことによって
生を受けたモンスター映画であります。
愛憎劇的男女関係、SF的装飾&特殊効果
喜劇的緩やかさ、ホラー的恐怖を兼ね備えた
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、SF的ハッタリとサスペンス+ホームドラマ的人間模様が
独特のバランスで並び立つ現象と
凶暴さ&邪悪さと滑稽さを結ぶ絆を
映画的に表現する試みの一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(怪談映画風味に溢れた邦題と
爽快感と哀愁が絡み合う決着によって
様々な問題を隠蔽する豪快さに驚かされる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「巨大生物系SF」史上屈指の
心和む珍作であると言えるでしょう。
不誠実な男&悪女によって心身を蝕まれ
地球外存在によって巨大モンスターへと変異した
女性の悲劇を怪奇恐怖+ブラック・ユーモア的に描いていく本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。