映画に感謝を捧ぐ! 「スピリッツ・オブ・ジ・エア」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はアレックス・プロヤス監督の

 「スピリッツ・オブ・ジ・エア」に感謝を捧げようと思います。

スピリッツ・オブ・ジ・エア [DVD] - マイケル・レイク, ザ・ノーム, ライズ・デイヴィス, アレックス・プロヤス
スピリッツ・オブ・ジ・エア [DVD] - マイケル・レイク, ザ・ノーム, ライズ・デイヴィス, アレックス・プロヤス

 荒野で暮らす兄妹「フェリックス&ベティ」と

 北を目指す男「スミス」の運命を描いた本作は

 様々な創作要素が交錯するSF映画であります。

 絵画的風景、西部劇+怪奇映画的装飾

 ホームドラマ+サスペンス的人間模様

 純文学的寡黙さが一堂に会した

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に童話、アニメーション映画、実写映画の特性が

 独特のバランスで並び立つ光景と

 説明的表現を極限まで抑制した映画作りの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 

 (旅立つ者、残る者、流離う者の姿を静かに映し出す事によって

 ハッピー・エンド&悲劇的決着とは一味違う

 渋味を感じさせる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「陰性文学&絵画系SF」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 荒廃性、神秘性、冒険性、愛憎性が静かに絡み合う本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。