映画に感謝を捧ぐ! 「硝煙の新天地」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアルバート・S・ロジェル監督の
「硝煙の新天地」に感謝を捧げようと思います。
元兵士「ダニエル・ソマーズ」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
活劇的な葛藤に包まれた異色の西部劇であります。
開拓者気質とビジネスマン気質、西部劇文化と近代文化
男性心理と女性心理のせめぎ合いを
西部劇+冒険活劇的アクション、極道映画+日常劇的人間模様
格差恋愛劇的ロマンスの限りを尽くして描いていくという試みは
私に「抗争的異文化交流」と
複数の娯楽要素を力業で取り込む手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(暴力的な方向に向かいつつ穏健に解決する
「決着の付け方」となっている点も見逃せません。)
まさに「冒険活劇型アメリカ文化摩擦史論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
J・ウェインの持つ「西部劇ヒーロー力」と
アメリカ映画的サービス精神&アクション・シーン生成術を駆使して
石油がアメリカ史に与えた影響の一端と
アメリカン・ドリームの光と闇を写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。