映画に感謝を捧ぐ! 「ワンダーランド駅で」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はブラッド・アンダースン監督の
「ワンダーランド駅で」に感謝を捧げようと思います。
ワンダーランド駅で [DVD] - アラン・ゲルファント, ホープ・デイヴィス, ブラッド・アンダースン, ホープ・デイヴィス
看護師「エリン」と配管工「アラン」の運命を描いた本作は
軽妙にして大胆な恋愛映画であります。
「同じ電車で通勤する」という共通項を持つ
男女2人の日常を交互に描くという発想によって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形が
サスペンス技法とMTV技法、ユーモアとシリアスを
状況に応じて使い分けながら進行する光景は
私に、奇想天外なアイデアと王道に沿ったストーリー展開が
独特のバランスで共存する現象と
駅、病院、学校の恋愛映画的活用法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(終わりと始まりを結ぶ絆を象徴するかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「技術実験型恋愛映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
変化球的なラブストーリーの中に
社会を蝕む男尊女卑&水族館のリスクに対する警鐘
運命の複雑さに関する一考察
著名人の名言を安易に利用する傾向に対する皮肉を宿す本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。