映画に感謝を捧ぐ! 「復讐の流れ者」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はレスリー・セランダー監督の
「復讐の流れ者」に感謝を捧げようと思います。
復讐の流れ者 [DVD] - ロッド・キャメロン, レスリー・セランダー, ロッド・キャメロン, キャシー・ダウンズ, ジョニー・マーク・ブラウン
トム・W・ブラックバーンの同名小説をもとにして作られた本作は
西部劇的サービス精神と
「西部劇的価値観」への皮肉が絡み合う一作であります。
戦闘力と豪快さ故にトラブルに巻き込まれ続ける主人公
知略による穏健な勢力拡大を望みながら
暴力な方向へと進行していく敵組織
平和を愛し、言論&権威の力を信じていながらも
武闘主義に染まっていくヒロインの運命を
段階的に暴力性を高めながら描いていく
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「西部劇的スケール感増幅戦術」の一形態と
戦闘力&武装と生き様の関係に対する一考察を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドの爽快感よりも
主人公陣営の耐久力が印象深い
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「武闘主義&法治主義論系西部劇」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
西部劇的銃撃戦&肉弾戦をふんだんに盛り込み
勢い任せ的に進行するストーリー展開が
西部劇的武闘主義に対する「ある種の皮肉」を放つ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。