映画に感謝を捧ぐ! 「恐怖への旅」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はノーマン・フォスター監督の「恐怖への旅」に

 感謝を捧げようと思います。

恐怖への旅 [DVD] - ジョセフ・コットン, ノーマン・フォスター, ジョセフ・コットン, ドロレス・デル・リオ, ルース・ウォリック, オーソン・ウェルズ, ジョセフ・コットン, カール・ストラス, ロイ・ウェッブ
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 エリック・アンブラーの同名小説をもとにして作られた本作は

 軽快にして文学的な巻き込まれ映画であります。

 巻き込まれ映画の王道と

 1940年代のヨーロッパ情勢を融合させる事によって生を受け

 主人公の「心の声」を有効活用しつつ

 効率的に進行するストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「娯楽的装飾&状況設明」を最小限度に留めることによって

 躍動感を維持する手法と

 「乗り物、小道具、宿泊施設」を有効活用した娯楽作品作りの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (激動する歴史に翻弄されながらも「小さな幸せ」を守ろうとする

 人々の思いを象徴するかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「軽量級巻き込まれ映画」の究極形態を目指して突き進む

 作品であると言えるでしょう。

 複雑怪奇化する国際情勢に翻弄されるビジネスマンの悲哀

 複数の人種が一カ所に集うことによって生じる軋轢

 危機による能力の覚醒が軽やかに共存する本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。