映画に感謝を捧ぐ! 「秘密警察の罠」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はレスリー・ハワード監督&主演の

 「秘密警察の罠」に感謝を捧げようと思います。

 

 第2次大戦期のドイツで発掘活動を行う

 イギリス人考古学者「スミス」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 後年の「007シリーズ」に通じる緩やかさと

 軍事&政治宣伝風味が交錯する戦争映画であります。

 連合国礼賛&ナチス・ドイツ批判と

 スパイ活劇を形成する要素の数々を

 融合させることによって生を受け

 暴力よりも知略を重視したスリル&サスペンスと

 甘いロマンスを保ちながら進行する

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「宣伝戦術と娯楽的サービスによる共同戦線」と
 
 時代と娯楽作品を結ぶ絆の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (謎めいた雰囲気とナチス・ドイツに対するメッセージを

 兼ね備えた決着→幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「冒険活劇+スパイ戦系戦争映画」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 過酷な救出&脱出作戦の中にあっても

 和やかな雰囲気を保ち続ける主人公&仲間達と

 凶悪でありながらもユーモラスな敵役達を通じて

 イギリス目線で見つめる「1940年代のヨーロッパ情勢」を

 写し出す本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。