映画に感謝を捧ぐ! 「スケアクロウ トウモロコシ畑の獲物」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はスチュアート・ストーン監督の
「スケアクロウ トウモロコシ畑の獲物」に
感謝を捧げようと思います。
「ラグーン」を目指す男女4人の運命を描いた本作は
教訓性と省力&省エネ性が交錯する
殺人鬼系ホラーであります。
ホラー映画の王道、人々が「案山子」に対して抱くイメージ
他者への無関心、不法侵入
不貞行為、カーセックスへの批判を
融合させる事によって生を受けた
ストーリー&キャラクター造形と
ホラー映画的残酷趣味と予算&人員節約術の
赴くままに突き進む演出が一体となる光景は
私に「畑&案山子のホラー映画的活用法」と
「旅行」がもたらすモラル崩壊に対する警鐘の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(「歴史は繰り返す」・「自然界において人間は小さい存在である。」
「時間が経過しても、歴史の傷跡は残り続ける」という
メッセージを発するかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級農場系ホラー」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
ホラー映画界に宿る若者不信、地方特有の閉鎖性に対する恐怖心
セックスと死の関係に関する考察、合理主義&節約志向
見世物小屋気質を象徴する存在である本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。