映画に感謝を捧ぐ! 「砲煙と薔薇」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・ポレスラウスキー監督の
「砲煙と薔薇」に感謝を捧げようと思います。
北軍のスパイとなった女性「ラブレス」と
南軍大尉「ギラード」の運命を描いた本作は
壮絶なる緩やか&軽やかさで進行する戦争映画であります。
南北戦争下で暗躍するスパイ達の戦いを題材としつつ
西部劇的アクション、スパイ活劇的スリル&サスペンス
ミュージカル的挿入歌、恋愛劇的男女関係を融合させる事によって
生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「アメリカ映画的サービス精神」の限りを尽くしつつ
暴力的な部分を緩めにした戦争映画作りと
過剰なまでに変化し続ける情勢が「笑い所」の領域に到達する現象の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(戦争映画史上屈指の「豪腕的なハッピー・エンド」を通じて
アメリカ史における新たなる一歩を写し出すかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「スパイ恋愛活劇系戦争映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
非情なる諜報戦に挑むスパイ、過酷な戦線を進む軍人達
戦争に翻弄される民間人達と
和やかな恋愛模様を繰り広げるヒロイン&中尉の温度差が
他の戦争映画とは一味違う「皮肉の香り」を放つ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。
映画に感謝を捧ぐ! 「闇のバイブル/聖少女の詩」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はヤロミール・イレシュ監督の
「闇のバイブル/聖少女の詩」に
感謝を捧げようと思います。
ビーチェスラフ・ネズバルの小説
「少女ヴァレリエと不思議な一週間」を
もとにして作られた本作は
幻惑的な映像美と狂気に彩られた怪奇映画であります。
「童話の挿絵」を思わせるような風景&装飾の中で
ポルノ的お色気に依存しないエロティシズムと
暴力&人体破壊を極限まで抑制した怪奇恐怖を駆使しながら
様々な方向へと変化していく
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、神秘性と残酷性を兼ね備えた「怪奇恐怖生成術」と
夢と現実、サスペンスとロマンス
怪奇趣味と少女趣味の間で翻弄される現象作りの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(様々な暗示を与えつつヒロイン達の真実を
鑑賞者の心に委ねるかのような
気配を放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「美術館+文学型迷宮系怪談映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
史劇風味と陰性童話風味、愛と憎しみ&欲望
肉体の世界と心の世界が複雑に絡み合う本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。
映画に感謝を捧ぐ! 「デヴィッド・ボウイ~伝説のグラム・ロッカー~」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はドン・アラン・ペネベイカー監督の
「デヴィッド・ボウイ~伝説のグラム・ロッカー~」に
感謝を捧げようと思います。
ロック歌手「デヴィッド・ボウイ」に関する
一部を記録した本作は
静かなる熱気&悲哀に彩られた記録映像であります。
自分自身ですら制御しきれないほどの複雑さ&過激さを持つアーティスト
D・ボウイと彼を取り巻く各種才人達によって創造された
「ジギー・スターダスト・アンド・ザ・スパイダーズ・フロム・マーズ」の
激しくも哀しい運命&内なる神秘を
MTV的且つ報道的に追っていく映像&語り口は
私に「作り手と創作物を結ぶ魅力的で恐ろしい絆」と
「芸術的狂気と成功がもたらす狂気のせめぎ合い」を
世に示す試みの一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(誇りと哀しみが静かに混ざり合うかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「D・ボウイ入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
背徳的&SF的壮大さと音楽技術を兼ね備えた男たちの
危うくも美しい生き様を
彼らが残した名曲たち+彼らを見守ってきた人々の思いと
記録映像技法を融合させながら写し出していく本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。
映画に感謝を捧ぐ! 「アパッチ峠の闘い」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョージ・シャーマン監督の
「アパッチ峠の闘い」に感謝を捧げようと思います。
アメリカ先住民「コチース」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
娯楽的サービスと皮肉が交錯する西部劇であります。
策略と裏切りによって誘発された
アメリカ先住民と白人の抗争が
諸悪の根源すら葬るほどの激戦へと発展していく姿を
娯楽西部劇的アクション&人間模様を
駆使しながら描いていくストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「戦争」が拡大していくことによって
原因となる要素が曖昧化してしまう恐怖と
アメリカ西部劇的白人&先住民認識に対する
忠誠と疑心のせめぎ合いによって生成された
作品世界の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(万事解決のハッピー・エンドを避けつつも
平和への希望を宿す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「西部劇流反戦映画」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
勧善懲悪的アクション&サスペンス、戦争批判、異文化交流
アメリカにおける白人と先住民の複雑な関係を
暇つぶし規模のスケール感&スピード感に
収めることに挑んだ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。
映画に感謝を捧ぐ! 「タイム・シーカー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマリオ・アゾパルディ監督の「タイム・シーカー」に
感謝を捧げようと思います。
新聞記者「トム・メリック」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
活劇的サービス精神と皮肉に彩られた
時間旅行系SFであります。
テロ対策映画、災害映画、時間旅行系SFの王道と
災害報道&歴史研究に潜む
「他者の悲劇を覗き見ようとする本能」に対する皮肉を
組み合わせることによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形は
探求心&知的好奇心に宿る魔性を
映画的に表現する試みの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション映画的ハッピー・エンドの後に
「問題の源」が放置されたままであることを写し出す幕切れを通じて
アメリカ映画的ハッピー・エンド信仰をからかいつつ
科学反応を世に示した作品であるという点も見逃せません。)
まさに「アクション+ブラック・ユーモア系SF」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
軽量感溢れるアクション・シーンと
マスコミ、エンターテインメント、科学に対する
大胆不敵な風刺を共有する本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。
映画に感謝を捧ぐ! 「地獄の機雷原」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はチャールズ・クライトン監督の
「地獄の機雷原」に感謝を捧げようと思います。
実話をもとにして作られた本作は
確固たる目的意識と巧妙なる技術に
彩られた実話系戦争映画であります。
娯楽的サービス精神&暇つぶし映画的効率性を
維持しながら「イギリス海軍の武勇伝」を
高らかに掲げるストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「見せるべき&語るべきポイント」を
的確に押さえた映像作品作りの醍醐味と
戦争が「日常の営み」となった男たちの
心理状態映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(英雄礼賛性を抑制し、渋味を利かせた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「人命救助系武勇伝」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
海戦における人命救助に命を懸ける軍人たちの生き様を
軽快且つ生真面目に写し出す本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。
映画に感謝を捧ぐ! 「ニュー・イヤーズ・イブ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はゲイリー・マーシャル監督の
「ニュー・イヤーズ・イブ」に感謝を捧げようと思います。
2011年12月31日のニューヨークで繰り広げられる
人間模様を描いた本作は
スター主義&陽性娯楽サービス精神と
地域効果&編集技に彩られた恋愛喜劇であります。
恋愛喜劇&人情劇にありがちな要素
スター主義的キャスティング
ニューヨーク&TVの特性を組み合わせた
ストーリー&演出、キャラクター造形が
見せ場主義と躍動感の均整を保とうと努めながら進行する光景は
私に「季節イベント、映像メディア、公的機関」の映画的活用法と
人生における「大晦日(12月31日)」の立ち位置を映画的に表現する
手法の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(最後まで「緩やかさ&和やかさ」を維持するよう配慮された
幕切れ&エンドロールとなっている点も見逃せません。)
まさに「イベント系恋愛喜劇入門&大晦日論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
「グランド・ホテル」・「200本のたばこ」・「ラブ・アクチュアリー」
「バレンタインデー」の流れを汲みつつ
大晦日の持つイベント性、TVの情報伝達性
病院に宿る物語性を恋愛劇&人情劇的に
活用する術を追求することによって生を受けた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。