映画に感謝を捧ぐ! 「ローズマリーの赤ちゃん」
映画感謝人GHMです。
今回はロマン・ポランスキー監督の「ローズマリーの赤ちゃん」に
感謝を捧げようと思います。
アイラ・レヴィンの同名小説をもとにして作られた本作は
後年のホラー映画に様々な影響を与えた歴史的作品であります。
親しみやすさと戦略性を兼ね備えた悪魔たちに翻弄されるヒロインの姿を
ホラー映画特有の残酷描写・特殊効果・宗教的表現よりも
断片的情報の提示・幻想的表現の多用・クラシック風味の音楽を重視する形で描こうという
大いなる実験は
私に「ホラー映画」の持つ可能性の深さと
怪奇恐怖映画における「現実感」の大切さを示してくれました。
(「物語のスケール感」を適性範囲にとどめる配慮が成されている点も見逃せません。)
まさに「映画史上最大級の穏健さで(聖戦)を描いた作品」であると
言えるでしょう。
時代の空気と人間心理に対する考察から生まれた
独自の恐怖表現によって
後年の「エクソシスト」・「オーメン」に通じる道を切り開いた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。