映画に感謝を捧ぐ! 「デアボリカ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はオリヴァー・ヘルマン&リチャード・バレット監督の  「デアボリカ」に感謝を捧げようと思います。    妊婦「ジェシカ」と彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は  娯楽映画技巧の粋を集めたイタリア製ホラー映画であります。  「ローズマリーの赤ちゃん」・「エクソシスト」の流れを汲むストーリー  アトラクション+残酷趣味の香り漂う特殊効果&メイク  MTV的映像&音楽技法が一体となる光景は  私に「時代の潮流を有効活用する」・「殺人シーンに依存せずに怪奇恐怖を生み出す」  「既視感溢れるストーリーを映像的インパクトによって補う」戦術と  「イタリア映画文化」の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (「ヨーロッパ製ホラー映画を日本で売るための戦術」に即した邦題と  ホラー映画における真の主人公が「モンスター」であるということを  体現するかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「便乗商品型悪霊系ホラー」の雄と呼ぶにふさわしい作品であるといえるでしょう。  雄弁且つ見世物精神&遊び心旺盛な悪魔と人間たちの  スリル&サスペンスとブラック・ユーモアに溢れた  対決を堪能させてくれた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。