映画に感謝を捧ぐ! 「影なき殺人」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
感謝を捧げようと思います。
影なき殺人 [DVD] - ダナ・アンドリュース, エリア・カザン, ダナ・アンドリュース, ジェーン・ワイアット, リー・J・コッブ, キャラ・ウィリアムズ, リチャード・マーフィ
1924年のコネティカットで発生した
神父殺害事件をもとにして作られた本作は
バランス感覚と生真面目さに彩られた
実話系犯罪映画であります。
「著名人の殺害」が社会に与える影響
犯罪に対する捜査&証言において
「客観的目線&公正さ」を保つことの難しさ
公共事業に潜む「魔性」を
社会派的メッセージと娯楽的魅力のバランスを保ちながら
写し出していこうと奮闘するストーリー&演出と
実像と娯楽映画風味を独特のバランスで配合したキャラクター造形は
私に「教材性と大衆娯楽性による共同戦線」と
「映画的情報処理&歴史脚色術」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(登場人物のその後を「娯楽映画的ハッピー・エンド」風に
描写した幕切れを通じて
複雑な事件を娯楽映画化することの重要性&難しさを
示している点も見逃せません。)
まさに「犯罪サスペンス型社会論」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
膨大な情報&複雑な社会問題を
「暇つぶし映画」の枠内にまとめ上げる
技術力&戦術性に圧倒される本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。