映画に感謝を捧ぐ! 「JM」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はロバート・ロンゴ監督の「JM」に

 感謝を捧げようと思います。

JM [DVD] - 北野武, ディナ・メイヤー, キアヌ・リーヴス, アイス・T, ロバート・ロンゴ
JM [DVD] - 北野武, ディナ・メイヤー, キアヌ・リーヴス, アイス・T, ロバート・ロンゴ

 ウィリアム・ギブソンの小説「記憶屋ジョニー」を

 もとにして作られた本作は

 時代の流れと共に輝きを増していく未来形SFであります。

 アメリカの持つ「人種のるつぼ性」を生かした

 ハッタリ&キャスティングと

 SF小説+少年漫画的装飾&アクションに満ちた

 ストーリー&演出、キャラクター造形が

 2021年の世界情勢+K・リーブス&北野武の未来に対する

 暗示となっていく光景は

 私に、伝統的特殊効果とCGテクノロジーが絡み合う映像表現と

 「予言者的映画」の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (TVゲーム感覚で諸悪の根源を撃退しつつ

 アクション映画の伝統に沿ったハッピー・エンドへと着地する

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに、娯楽系SF的サービス精神&ホラ吹き精神の限りを尽くしつつ

 未来への警鐘&俳優陣への道しるべとなった

 作品であると言えるでしょう。

 1995年に娯楽作品の一つとして生を受けながら

 2020年代の世界に対する解釈の一つを披露し

 2人の俳優に「進むべき道」を示すという

 離れ業を成し遂げることによって

 記念碑的価値を有する存在となった本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。