映画に感謝を捧ぐ! 「白いドレスの女(1948年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はピーター・ゴッドフリー監督の
「白いドレスの女(1948年版)」に
感謝を捧げようと思います。
ウィルキー・コリンズの小説「白衣の女」を
もとにして1948年に作られた本作は
絵画+文学的スリル&サスペンスと狂気に彩られた
巻き込まれ映画であります。
推理小説的魅力と映像作品的魅力の共存を図りながら
名家の富を奪うため、陰謀を巡らす男たちと
彼らに翻弄され、心身共に追いつめられながらも
信念&愛を貫こうとする少女達+来訪者の姿を
描いていくストーリー&演出は
私に、大衆娯楽性と文学性が独特のバランスで共存する光景と
命よりも「精神」を破壊することに重きを置いた犯罪の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪の爽快感と悲劇性
和やかなユーモアとブラック・ユーモアが交錯する
決着→幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「映像派館系陰謀劇入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
スリル&サスペンス、神秘性、
史劇風味が融合した映像+俳優&女優陣によって
推理小説の映画化における最大の弱点
「小説を読んでいる人は鑑賞前に真相を知っているため
謎が解かれていく事による快感&驚きを感じにくい」を
克服することに挑んだ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。