映画に感謝を捧ぐ! 「たくましき男(1937年版」)

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はルーベン・マムーリアン監督の

 「たくましき男(1937年版)」に感謝を捧げようと思います。

 

 農場で石油を掘り当てた男「ピーター」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 詰め込み感と奇策性に溢れた西部劇であります。

 ミュージカル的挿入歌、西部劇的装飾

 極道映画+ホームドラマ的人間模様

 風刺劇的メッセージ、アクション映画的暴力を詰め込みつつ

 銃を登場させることなく進行するストーリー&演出は

 私に「肉体&物量的サービス精神」へのこだわりと

 エネルギー資源&運搬テクノロジーの発展がもたらす軋轢を

 映画的に表現する試みの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
 
 (アクション映画的見せ場を作りつつ

 殺人&逮捕を一切行うことなく

 ハッピー・エンドにたどり着くという

 離れ業を成し遂げた幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「反銃系娯楽要素融合型西部劇」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 西部劇の形態を取りながら銃撃戦への依存を避け

 肉体労働+肉弾戦、歌曲、人間模様、頭脳戦を活用した

 娯楽要素生成を追求することによって

 後年の映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。