映画に感謝を捧ぐ! 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」

 映画感謝人GHMです。

 今回はラース・フォン・トリアー監督の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 女手一つで息子を育ててきたヒロインの

 皮肉な運命を描いた本作は

 「感動作」に対する皮肉のこもった過激作であります。

 ヒロインの「運命」に対する

 同情・共感を拒むかのようなストーリーと

 生活感と幻想ムードを兼ね備えた映像とが

 一体となって写し出される「華やかなる不条理世界」は

 私に「典型的感動作」とは異なる感動と

 恐怖に満ちた時間を与えてくれました。

 (主演女優ビョークの美声と華麗なるダンスが

 「ミュージカル映画」に対する悪意と化している点も

 見逃せません。)

 まさに「残酷な救済」を描いたミュージカル映画であると

 言えるでしょう。

 難病映画・ミュージカル映画の王道に背を向けて

 美しくも非情な世界を描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。