映画に感謝を捧ぐ! 「EVE -イヴ-」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はダンカン・ギビンズ監督の「EVE -イヴ-」に
感謝を捧げようと思います。
暴走した人型アンドロイド「イヴⅧ」を追う
人々の運命を描いた本作は
1980年代後半~90年代前半の映画文化を体現する
SF映画であります。
1984年の映画「ターミネーター」の流れを汲みつつ
刑事コンビ映画、女性映画、異常心理サスペンス映画
テロ対策映画を組み込むことによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「作家と作品の関係」・「暴走するテクノロジー信仰の恐怖」
「アクション・ヒロインに対する皮肉」・「男性に対する不信感」を
SF映画的に表現する技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「トラウマの克服」をアクション映画的に表現した
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「女系ロボットSF」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
小規模映画会社精神の赴くままに進むことによって
戦いによって「呪われた過去」を乗り越えようとするヒロインを描いた感動作と
「ターミネーター」と「スピーシーズ」の橋渡しを
兼ね備えた存在となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。