映画に感謝を捧ぐ! 「砂漠の鼠」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はロバート・ワイス監督の「砂漠の鼠」に  感謝を捧げようと思います。 1941年のトブルクで繰り広げられる  オーストラリア軍とドイツ軍の戦いを描いた本作は  バランス感覚に秀でた戦争映画であります。  連合軍礼賛色を鮮明にしつつ  ドイツ軍を紳士的に描いたストーリー  ナレーションを駆使した省略法  アクション映画的に作られた戦闘シーンが  一体となる光景は  私に「男の絆」を描きつつも情に流されない  戦争映画の醍醐味と  物語作りにおける「取捨選択」の大切さを  目の当たりにする機会をもたらしました。  (肩すかし的なハッピー・エンドが  本作で描かれたのが「大きな戦いの一部」であることを  示している点も見逃せません。)  まさに「スポーツ映画系戦争映画」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。  反戦メッセージや勧善懲悪を廃した  ゲーム的な作りでありながら  「戦争」の残酷さを写し出している点に驚かされる本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。