映画に感謝を捧ぐ! 「ファスト・コンボイ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はフレドリック・シェンデルフェール監督の
「ファスト・コンボイ」に感謝を捧げようと思います。
大麻と共にパリを目指す
運び屋一行の運命を描いた本作は
豪快にして苦いフランス製アクション映画であります。
アクション映画的銃撃、運転、爆発を網羅しつつ
淡々と進行していくストーリー
映像テクノロジーに依存しない素朴なアクション・シーン
ダイエット精神溢れるキャラクター造形が一体となる光景は
私に「運び屋稼業のリスク」を娯楽的に表現する手法と
凶暴さとクールさが奇妙なバランスで共存する世界の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(「アクション映画的クライマックス」に背を向けた穏やかな幕切れが
犯罪&暴力の虚しさを写し出している点も見逃せません。)
まさに「フランス流道中アクション」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
L・ベッソン関連作の流れを汲むカー・アクション映画でありながら
フランス映画的渋味を保ち続ける事という荒業に挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。