映画に感謝を捧ぐ! 「ラスト・ワルツ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマーティン・スコセッシ監督の「ラスト・ワルツ」に  感謝を捧げようと思います。  ロック・グループ「ザ・バンド」が1976年に開催したコンサート  「ラスト・ワルツ」について記録した本作は  愛と技巧に彩られたドキュメンタリー映画であります。    音楽系ドキュメンタリー映画の王道に即した映像技と  コンサートと「コンサート後のインタビュー」を  交互に進行させるという手法を通じて  1960年代~70年代のアメリ音楽史を振り返るという試みは  私に「ファン魂とドキュメンタリー技術の幸福な結婚」と  「歴史教材と娯楽映像の共同戦線」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (「祭りの後」を体現するかのような渋味を感じさせる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「コンサート・ドキュメンタリー&アメリ音楽史入門」の  雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。  ザ・バンドによる「最後のコンサート」を通じて  アメリカ史の一端&アーティストの魂に迫る本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。