映画に感謝を捧ぐ! 「別れの時 ホームタウン・イン・ジョージア」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャド・テイラー監督の
「別れの時 ホームタウン・イン・ジョージア」に
感謝を捧げようと思います。
ジョージア州の山奥で暮らす女性「アニー」と
彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は
文学性と倹約感が交錯する家族劇であります。
親と子、伝統的価値観と現代的価値観
技巧的映像表現と自然美を重視した映像表現
予算&人員を節約する戦術とスター主義的見せ場作りが交錯する
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「聖書」の映画的活用法
状況説明的台詞を活用しつつ、説明過多を防ぐ技法
一家族の運命を通じて「時代の変化」に翻弄されながらも
信念を貫こうとする人々の悲劇&再生劇を描いていく手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(故郷への愛を失うことなく「新たなる生き様」へと向かう母子と
それぞれの形&目線で2人を見送る人々の姿を
静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「倹約型文学系家族劇」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
「省力的」と見られかねない場面に
説得力&神秘性を与える人間力と
自然の持つ美しさ&厳しさを映像&物語的に
描写する技術力に彩られた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。